前回に引き続き、PENTAX K-3 III と Carl Zeiss Jena Tessar 50mm F2.8 の組み合わせ。
今回は、 f8 縛りのカラーバージョン。
50mm を APS-C で使用なので、フルサイズ換算で 1.53 倍すると 76.5 mm相当の画角になる。
最近は K-3 III ばかり使用しているし、フルサイズで撮る前に APS-C で撮ってしまっているわけだから、換算したところであまり意味はないかもしれないが、まあ参考として記憶しておくのは何かの役に立つかもしれない。
画角としてはフルサイズ換算で 75-80 mm 相当というのは割と撮りやすいように思う。
50 mm が標準レンズというのはよく言われるけれど、フルサイズで 50 mm は少し画角が広いかな、と感じる。
実際に目で見ている視野に近いので標準レンズなのだろうが、それが事実だとしても、何かに注目してみている時の視野はそれよりも狭いものなので、APS-C で使った時の方が実際の視野に近いと感じる。
つまり、フルサイズ機で使うならば、80 mm から 100 mm くらいの方が標準レンズに相応しいというのが、私の感覚である。
マクロレンズで 50 mm と 100 mm を持っているが、画角の点で 50 mm は少し使いずらい感じがする。
100 mm マクロは、フルサイズならば標準レンズ的に、APS-C ならばかなり小さなものを撮るのに使いやすい。
一方で、50 mm マクロは、フルサイズではやや広角に感じ、APS-C では小さいものを撮ろうとして寄っても広く写りすぎる、という感じで少し大きいものをそこそこ寄って撮るのにいいのかなと思うが、マクロの恩恵が薄いように感じる。
寄って撮れる標準レンズで 50 mm マクロなのだと思うが、マクロレンズとしてはやや中途半端な感じがする。
一方で、50 mm でそこそこ寄って撮れるこのレンズは、マクロレンズではないことが描写性能に影響しているのか分からないが、かなり良いなと思う。
細部の写りを見るのだったら、トリミングしないと分からないくらいに写っているので、そのままの画像だけでは勿体無いな、という感じがある。
トリミングすることによって、マクロレンズ的な世界観の写真として再利用可能だなと思う。
撮った写真をトリミングなしで扱うのだったら、2500万画素というのは大きすぎる、というのは事実かもしれない。
マイクロフォーサーズという規格はセンサーサイズの縦横比が「4 : 3」、フルサイズの縦横ともに約 1/2 のサイズなので、面積はフルサイズの約 1/4 になるが（OM-1 で 2000万画素、センサーサイズは 17.4mm×13.0mm）、トリミングなしの写真としては確かにちょうど良いサイズなのかもしれない。
K-3 III のセンサーサイズは、「23.3mm×15.5mm」で面積は 361.15 mm2、フルサイズは「36mm×24mm」で面積は 864 mm2、なので面積はフルサイズの約 0.42 （≒ 1/2.39）倍となり 、面積的にフルサイズの半分とまではいかないが割と大きいということが分かる。
マイクロフォーサーズの面積が 226.2 mm2 でフルサイズの約 0.26 倍、APS-C の約0.63 倍となるので、数字的に見ると、案外小さいのだなと感じるが、実際のところどうなのだろうか。
私としては、拡大して「おお〜、写ってる、写ってる」と喜ぶ解像度マニアなところがあるので、フルサイズや APS-C くらいでも楽しめるのだが、そうでない場合はマイクロフォーサーズで十分なのかもしれない。
持ち運びやすさというのは、カメラの重要な要素であることには違いないのである。
K-3 III でも十分と感じるのは、今のセンサー性能やカメラの画像処理技術があるからの話で、少し前であればまた状況はちがうのかもしれない。
特に画像処理技術の恩恵は大きくて、K-5 と比べると、確かに画像の質の違いがあるように思う。
明確に何が違うとは言い難く、同じような写真を比べただけでは「何が違うの？」ということになると思うのだが、何となくよくなっているような感じがする。
「それを "気のせい" というのでは？」と言われるかもしれないが、明確によくなっている点として感度の向上がある。
つまり、写真を撮るのに適切な光量があって適切な設定をすれば、K-5 でも K-3 III でも同じように綺麗な写真が撮れるが、光量が十分でない環境で撮れる写真の質が向上して、撮れる写真の幅が広がり、撮影体験としてよくなっていると感じる、ということである。
そういう意味で、よく写真の記事にある画像比較はあまり意味のあるものとは思わないし、正直、どこが違うのだろう、といつも思いながら見ている。
カメラはとにかく、自分で撮ってみなけりゃ分からないものなのである。
それもいろいろな条件で、設定を自分でいじくり回してみなければ、そのカメラの良い点も欠点も分かるものではない。
写真の質だけ見たら、APS-C の K-3 III で撮ったのか、フルサイズの K-1 で撮ったのか分からないのではないか、と思うことがある。
フルサイズの方がボケやすいと言っても、どのくらいボケさせるかは寄り方とか、絞りで調整できる訳だし、比較しない限りはそれほど明確には違いが分からないと思う。
ただ、K-1 と K-3 III では画像処理が変わっているはずで、K-3 III の方が新しく質が向上しているはずである。
それが K-1 との差を埋めているのかもしれないし、実際 K-1 では空のグラデーションがある時に元の Raw 画像では綺麗なのだが、photoshop で圧縮した際に滲みのような不連続なグラデーションになることがある。
この原因がよく分からないのだが、K-3 III では今の所同じような現象は起きていないように思う。
K-1 はその点だけが今の所不満な点で、K-1 II でそれが改善されているのかというのは少し気になるところである。
で、K-1 が K-3 III より良いところはあるかと言えば、何となく品の良い絵が出てくる印象がある。
なぜそうなるのかはよく分からないが、何となく空気感というか、雰囲気的に質が上だなと感じることが実際にあるのである。
もちろん、それがその時の光の状態とか、レンズの影響である可能性はあるのだが、光の状態というのは刻一刻と変化している訳で、同じ日に撮影して比較したところで同じ条件になることはあり得ないのである。
撮影を繰り返していれば分かるが、カメラの角度が少し変わっただけで、光の入り方は変わる。
その条件の違いは、構図云々という以上の質的な違いを生むことになる。
三脚で位置を固定して、同じ対象を撮影したとしても、光源である太陽の光は雲の動きなどで常に変化するし、単純に太陽の位置自体が徐々に変化していることは早朝や夕刻の撮影時には強く意識される。
光源の変化の少ない時間は太陽が高い位置にある時なのだと思うが、撮影条件としてはあまり面白いとは言い難いところがある。
光が強すぎるので、必然的に感度は最低にして、シャッタースピードもマックスにして、絞りも絞るとなると（絞りを開きたいとなれば減光フィルターが必要になる）、パンフォーカス的で平坦なイメージになりがちである。
光が真上からくることに由来して、光を利用した印象的な効果は少しだしずらくなるかもしれない。（とは言っても、反射などをうまく使えば、工夫次第で何とでもなるし、光の量が多いというのは撮影条件としては基本的にはよいことである。）
日の出前後と日の入り前後は特別な時間帯であるが、刻一刻と光が変化していくのが明確に感じられるのは 30 分程度で非常に貴重な時間帯である。
夕刻は何と言っても、空の色の変化が美しいが、ものを撮るとなるとだいぶ光量が少ないので難しい環境である。
一方で、夜明けは光量は比較的多いので、空のグラデーションはあまりうまく撮れないが、ものを撮るのは割と撮りやすい。
低い位置から光が入ってくるので、光の効果を取り入れやすく、朝露が残っている場合もあり、植物などを撮るにはとてもよい時間帯と言える。
適度な暗さというか、光量がちょうど良い、というのもあるかもしれない。
そんな訳で、最近では写真を撮ろうという時は 5 時頃から始めて、散歩しながら気づくと 2 時間くらい経っていることが多いのだが、7 時にはもうかんかん照りになっている。
早朝から動き出すのはそれだけで気持ちが良いものだけれども、必ず昼ちょっと前から午後には眠くなる。
それで日が高いうちに、昼寝をするというのは、休日の過ごし方としてはずいぶんと気持ちの良いものである。
理想を言えば、毎日少しは昼寝したいものである。
夜にぐっする眠るというのも良いのだが、どういうわけか午前中に起きる生活をしていると、徐々に疲れてくる気がする。
午前中いっぱい寝るか、あるいは昼寝をする、このような日を定期的に作らなければ、どうも疲れがとれない気がするのだ。
全く不思議なことだが、明るい時間帯に寝ることの何と気持ちの良いことだろうか。
私は寝ようと思えばいくらでも寝れるタイプのようで、歳をとると寝れなくなるという話を聞いたことがあるが、今の所 12 時間くらいなら一度も目が覚めることなく寝ていられると思う。
仕事をしていると、どうしても 6-7 時間睡眠になりがちなのだが、睡眠時間が足りないようで、慢性的に眠気を感じているようなところがある。
暑くなってきたせいもあるのか、どうにも休みは寝ないことには体力が持たないようである。
写真を撮ったのは 5 月のものだが、実際には 7 月も後半、小中学校では夏休みが始まって、本格的に夏である。
梅雨はいつの間に開けたのか、気づくと雨の日も少なくなっていた。
私は冬よりは夏の方が好きなのだが、皮膚が弱いせいか、毎年汗疹に悩まされるのが辛い時期である。
こまめに汗を拭き取るようにしたり、気をつけてはいるものの、膝の裏は汗疹の跡で徐々に黒ずんでくるのが、恥ずかしい。
ベビーパウダーを塗ったりしてみるものの、これもどれほど効果があるものか。
肩の調子はというと、暑いせいで血行が良くなっているせいもあるのか、冬の頃よりは痛みが少ないような気がする。
しかし、睡眠時間が足りなくなると、不意に痛みが出てくると言った感じで、睡眠の重要性を感じる。
睡眠時間を十分にとっていても、部屋が暑いとちゃんと寝れていないことがあるようで、最近はエアコンが必須である。
今より若い頃は、朝はどうしたって起きれないという感じであったが、最近は比較的起きれるようになってきたようだ。
特に休みの日には、目覚ましを鳴らさなくても、カーテンを開けておけば、5 時前後に目が覚めるのだから不思議である。
4 時半頃から明るくなりはじめるので、光に体が反応しているのかもしれない。
前日にある程度早く寝てしまっている、というのはあるのだが、リズムとして、体が覚えてきたのかもしれない。
最近は淡々と、同じ散歩コースをレンズを変えて撮り続けている訳だが、季節と更新時期のずれが大きくなってきた。
同じコースを歩いていても、週ごとに少しずつ変化があることが感じられる。
学生が夏休みに入った直後の頃だろうか、夜になぜかスーパーの前に屯している学生達がいた。
女子学生の一人は夏休みに入ったばかりだというのに、「暇すぎる」と言っていた。その時間を分けてほしいと思う。
彼女が言うには、「学校はあっていいから、宿題を無くしてほしい」そうである。
宿題は確かに嫌なものだが、夏休みがなくていいなどとは私は思ったことがないので、そんな人もいるのかと少し不思議に思った。
私は学校など行かなくていいのなら行きたくなかったのだから、学校に行きたいなどと言う人の気が知れない。
家にいるのが嫌なのか、友達と過ごすのが楽しいのか、それぞれの家庭環境は異なるので特別な事情があるのかもしれない。
学校に行きたい人もいれば、行きたくない人もいる、学校にいるのが好きな人は、全寮制の学校で生活する選択肢があってもよいのではないかと思う。
男女が平等に働くということは、家庭においても共働きというスタイルでやるしかない、ということになる。
そうなると、子供を育てる時間は明らかに無くなるはずであるのだから、子供を監督しておく役割は学校かそれに変わる施設が担っていく必要が出てくるのではないだろうか。
それは子供を育てるのは、家庭ではなく、社会で行う、という考え方へのシフトで、制度の大きな変革が必要だろう。「自分の家庭で子育てをすること」は贅沢品になってしまうだろう。
そのような社会では、結婚という制度は必要なくなるかもしれない。少子化問題は解消するかもしれないが、逆に増えすぎる問題が生じるかもしれない。『約束のネバーランド』のような世界観がちらついてくる。
