今回は 10月の FUJIFILM X-T30 によるスナップで、フィルムシミュレーションは 「PROVIA / スタンダード」である。
スタンダードというだけあって自然で落ち着いたよい色だなと感じる。
コントラストは高めかなと思う。
絞り優先で撮っているので、撮りたいなと思ったら電源を入れてシャッターを押すだけである。
絞りの初期値は恐らく開放になっているのだと思うが、望遠端で撮ることが多かったので f6.7 が多そうである。
230 mm で f6.7 は少し暗いようにも思うが、映りとしては適度に背景がボケて被写界深度はそこそこある印象で、ちょうどよいのではないだろうか。
230 mm を 1.53 倍してフルサイズに換算すると、353 mm 相当の画角ということになり、このサイズ感で結構な望遠が使えるのは嬉しい。
絞り優先だと、露出と ISO 感度に合わせてシャッタースピードが決まるので、暗い場所で撮ると急にシャッタースピードが遅くなってびっくりする。
露出は -2 から -1 にしているが、このダイヤルがたまに服に擦れたりして気づかないうちに変わっていたりすることがあり、これもびっくりする。
ダイヤル類が少し動きやすいのかもしれない。
使い慣れているのもあるが、ダイヤルの大きさとか硬さの点で K-3 III のダイヤル操作はずいぶん使いやすいなと改めて感じる。
シャッタモードのダイヤルも同様に動いていることがあり、急に連写モードになっていたりするので、これもびっくりする。
上面のダイヤルが勝手に動くのと対照的に、親指と人差し指で操作するダイヤルは何だか操作しにくい。
回そうとしているのに、押し込んでしまったりして上手く回らないことがある。
絞り優先と言っても、元々あまり明るいレンズではないので、ずっと開放でも気にならないし、ほとんど絞りのダイヤルはいじっていない。
そうすると、いじるのは ISO 感度くらいのものである。
操作性について文句ばかり言っているが、これは小さなカメラの宿命かもしれない。
それで、やっぱりこのカメラは楽に撮るスタイルで正解だと思った。
それにしても最近なんだか変な気候である。
10月に入って急に寒くなったので、少し体調を崩したかもと思っていた。
しかし、数週間もくしゃみが続いたり、目も何だか痒いので、これはもしかして花粉症か?という気がしてきた。
それで調べてみると、今の季節はブタクサの花粉がものすごく飛んでいるらしいのだが、イネ科の花粉も飛んでいるらしかった。
以前、5-6月にイネ科の花粉症で酷い目にあった年があり、それ以来警戒して過ごしていたのだが、8-10月に第二のピークがあるとは盲点であった。
そうなると、暖かい季節はほぼ全て、約半年近くイネ科の花粉は飛び続けているということになりそうである。
幸いなことに、そこまで酷い花粉症ではないようなので、真夏の 8, 9 月はそれほど感じなかったようである。
酷い人になると、小麦とか米油とかを摂取していると、症状がひどくなったりすることもあるそうだが、そうなってはなかなか大変そうである。
イネ科の花粉症なのに、米は大好きで何ともないというのも何だか変な話ではあるが。
イネ科の植物はあるかと見渡しても、カモガヤはあまりみられないような感じがする。
それで気づいたのが、ススキが大量に家の周りなどに生えていて、これがイネ科ということなので、もしかするとススキの花粉が原因かもしれない。
ススキはこの時期の植物としては綺麗だし、よく写真も撮っているのだけれど、まさか花粉症の原因の可能性があるとは思わなかった。
あるいは、今年はブタクサの花粉が例年よりたくさん飛んでいて、そちらに反応いている可能性もあるかもしれない。
まわりにも辛そうにしている人もいるのでもしかするとそうなのかもしれない。
今にして思えば、昨年とかその前もこの時期に肌荒れしていたような気もしてきた。
5, 6月よりもむしろ酷いかもしれない。
とにかく目が痒いし、体にだるさを感じる。
忙しくなりがちな時期であることもよくないのかもしれない。
そうこうしているうちに、11月に突入し、11月とは思えない暖かな日が続いたりしている。
過ごしやすいといえば、過ごしやすいが、自転車を漕いでいると少々汗ばむことがある。
本当に変な気候である。
10月の日曜日は早起きして結構写真を撮ったが、ここ二週間くらいはいろいろと忙しく、寝たり片付けをしたりして体力を回復するので精一杯であった。
写真を撮るのはよいが、その後の整理などで結局一日使ってしまうことが多い。
もちろん、一日中やっている訳ではないが、気づくと一日が終わっているという感じである。
最近は日曜日にはスープカレーを作るのが日課になっているので、それだけで 90 分から 2 時間くらいはかかっているだろう。
作るのに時間はかかるが、なかなか美味いし、冷蔵庫に保存して火曜日くらいまでは楽しめるのでなかなかよい。
がっつりトリミングしてもそれほど気にならない。
普通のカレーも美味いけど、スープカレーはさらに美味いと思う。
最初の3回くらいはあまり上手くできなかったが、その後はだんだんよくなってきた。
公開されているレシピの分量というのはあまり当てにならないというか、その通りにしているつもりで実は違っているのかもしれない。
大抵の場合、レシピ通りに作ると味が濃すぎて不味くなる。
やはり手順だけ参考にして、分量は自分なりに調整していかないと美味くはできない。
当然ながら具材はその度に変わるし、その度に味のバランスは少し変化するだろうから、毎回同じという訳にもいかない。
お店で食べるスープカレーは具材が綺麗に盛り付けられていたりするが、自分で作るスープカレーではそんなことはしていられないので、ほとんど煮込みに近く、味はカレーといった感じになる。
唐辛子を扱ってみて、乳化というのが料理においていかに重要かということを実感した。
唐辛子のカプサイシンという化合物群は油に溶けやすい性質があるらしく、初めにローレル · シナモンスティック · 鷹の爪を米油に浸してゆっくりと温度を上げて香りや辛味を油にうつす。
ラーメンの激辛スープを作ってみようとして、同じ方法で油に唐辛子の辛味だけうつしてみると、辛い油は浮いてしまうので、麺をすくいあげた際に激辛油が絡み付いて咳き込んでしまう。
つまり、透き通ったスープと激辛は相性が悪く、坦々麺のように乳化したスープの方がよいというのがよく分かった。
油だけが辛いと、主体である水の部分とのバランスが悪いのである。
乳化していれば、辛い油と水が混ざり合った状態になるので、バランスが良くなる。
実はカプサイシンの中には水溶性の成分もあるので、鷹の爪の辛い種の部分を湯で煮出すと、水の方にもしっかりと辛味成分を抽出することができる。
油の方に唐辛子の種まで入れてしまうと辛すぎるかもしれないので、種は水の方に抽出した方がよいかもしれない。
このように種と外身を分ける時に生身の指で生の唐辛子を扱うと大変なことになる。
2-3日の間、熱を持っているような、ヒリヒリとした唐辛子の痛みが親指と人差し指にこもっていた。
水に辛味を抽出したとしても、スープにはいろいろなものが入っていた方が味に深みが出ると思う。
いかにも花粉を撒き散らしていそうな状態のススキである。思えば、これくらいの頃が一番だるくなっていたようにも思う。
中でも、すりおろしたセロリは乳化を助ける作用があるような気がするのと、香味野菜として旨味を出す効果があるようなので、必須と言えるかもしれない。
米油の温度が高くなってきたら、クミンシードを加える。この食べ物はカレーだなと認識する香りの元がクミンシードであり、プツプツとした食感も美味しさの元になる。
ただ、これも入れすぎると全てクミンシードの香りに持っていかれるので、量は適切にコントロールする必要がある。
クミンシードの香りがしてきたら、すりおろしたセロリを投入して軽く炒める。
その後、鶏肉を投入して炒める。テフロンのフライパンではなかなか焼き色がつかないので、別のステンレスのフライパンなどで別に火を入れたものを投入する方がよいかも、と最近思っている。次回の課題である。
鶏肉の種類は骨つきのものがよいとされ、骨に傷をつけると髄液が旨味を出す的なことが書かれているが、傷つけすぎると黒いどろどろしたもの(たぶん髄液)が出てきて固まり、舌触りも悪くなるし、変な雑味が出るので、個人的にはやらない方がよいと思った。
鶏肉の部位は手羽元が一般的なように思うが、少々食べづらいので、手羽先をチューリップにしておくと、非常に食べやすくてよい。最近はそればかり使っている。
肉が焼けてきたら、ニンニク · 生姜 · 中ざら糖を加えてさらに炒める。色付けにパプリカパウダーなども入れるが量が少ないとあまり赤くならないので最近は赤くするのは諦めて気持ち程度にいれ、ターメリックで黄色味を加えたりしている。
生の生姜は割と痛むのが早いので、チューブ入りが使いやすいし、味も十分に美味いと思う。痛んだ生姜を使うよりは断然美味い。砂糖は入れすぎると甘ったるくてまずいので量の適切なコントロールが必要である。
ニンニクはそこそこもちがよいように思うので、生のものを使っている。ニンニクの芯については諸説あるが、気にせず細切れにして投入する。ニンニクの外の皮は、唐辛子の種と同様に湯で煮出しておく。
これをやっている間に、適当に切った玉ねぎ一個分にオリーブオイルと味付けに使用する分の塩をかけて、うっすら焦げ目がつく程度に炒める。
個人的には玉ねぎを飴色になるほどにすると柔らかすぎるように思うので、部分的に薄茶色でしなっとしていればよいかなと思う。
玉ねぎの皮も唐辛子の種と一緒に湯で煮出すとお湯に茶色い色がついてよい。
肉が焼けたら、使用する野菜の皮とか唐辛子の種で煮出した湯をザルを通して投入する。そこに、炒めた玉ねぎとあらかじめ切っておいた野菜を投入する。
野菜の具材で最近の定番は、ごぼう · レンコン · 里芋 · さつまいもである。カボチャでもよいが入れすぎると甘すぎるので良くない。
ごぼう · さつまいも · かぼちゃは細切りにしておくと美味い。
里芋は八等分くらいのキューブ状にしているが、この食感がなかなか美味い。
里芋の皮剥きは 5 分くらい茹でるとツルッと剥けるということだが、これによって少々火が通り過ぎる可能性があり、完全な生の状態から投入したほうがツルッとした食感が残って美味いかもしれない。
トマトを入れても美味い。細切りにした白菜を入れても美味い。
投入した湯が沸騰し始めたら、弱火にして15分くらい煮る。
オレガノ · パセリ · タイム · バジルなどのハーブをふりかけてさらに5分程度煮込む。
味見をして味が薄いと感じたら、アゴだしの顆粒で味を調整する。
塩でもよいと思うが、ただの塩よりは味に深みが出そうなのでアゴだし。
コンソメやカツオだしは味の特徴に慣れすぎているのか、元々素材の特徴が強いのか、すぐに入れたことが分かってしまうので、ちょっとわかりずらいアゴだし。
水分量は一食当たり 200 mL とすると、5食分で 1 L である。直径 38 cm のフライパンで一杯になるが、これくらいが作りやすい量かもしれない。
家で楽しむにはちょうどよい美味さである。そして、鷹の爪二本くらいでしっかり辛い。生の緑の唐辛子も加えるとさらに辛い。
あんまり辛いものばかり食べていると、疲れを麻痺させるような気がして、数日してから疲れがどっときたりする。
ご飯は最近はもっぱら土鍋で炊いている。20-30分と早く炊けるので楽である。
この辺から PL フィルターをつけっぱなしにしていると思う。
PL フィルターをつけるとやはりコントラストが少し高めで、ホワイトバランスも少し変わっているような感じがする。
VELVIA ほど彩度は高くないように思うので、ちょうどよいかもしれない。
PL フィルターは今まであまり使ったことがないのだが、安いものはレンズガードと同じくらいの価格なので、レンズガードの代わりに付けておこうかなと思っている。
ただ、見た感じ黒っぽいガラスなので、多少暗くはなるのだろうなと予想する。
このカメラは明るい場所で撮影することが多くなりそうなので、問題ないかもしれない。
この空の色は何だか変だなと思う。
どんな時に色が変になるのか、条件が分かればよいのだが。
そういえば、この辺のはダイヤルが動いて +2 で撮っていたのと、暗いところで撮った後に ISO 3200 にしたのを忘れてそのまま撮っていたような気がする。
露出オーバー気味で、後で編集で露光を適正に戻したので変な色なのかもしれない。
露出オーバーで撮った時点で白っぽい感じになっていたので、ホワイトバランスはこの時点で少し変だったのだろう。
そういう撮り方もあるのだと思うが、個人的にはあまり好きではない。
思いがけない失敗から学ぶことは多いものである。