運動不足なので、散歩しながら写真を撮ろうということで、まだあまり使っていないレンズはないかと考えていたら、オールドレンズで買ってまだあまり使用していないものがあった。
Super-Takumar 55mm F1.8 で、APS-Cセンサーの K-3 III で使用する際はフルサイズ換算すると 1.53 を掛けて 84.15 mm 相当の画角になる。
Jupiter-9 85mm M42 の時に絞って撮ったらすごくシャープでよかったので、今回も F8 縛りで撮ろうかと思っていたら、使うのが久しぶりすぎて操作方法を忘れていた。
気づいたら解放の F1.8 でずっと撮っていることに写真を編集している時に気づいた。
カメラ本体の絞りは記録のために数値が変えられるが、実際の絞りはレンズで設定しないといけない。
撮りながらずっと違和感はあったのだが、F1.8 ならば納得。
ピントがうまく合わんなー、目が悪くなったかなーと思っていたのだが、F1.8 開放だったらそんなこともあるかもしれない。
まあ、明るいレンズなのでそこの恩恵を得るには、 F1.8 開放がどんな写りかは知っておく必要があるだろう。
解像感は甘々の写真が量産されてしまったが、F1.8 縛りでレンズ特性を知るよい勉強になった。
久しぶりの散歩と撮影だったので、気づいたら 4 時間くらい歩いていた。
撮影枚数は 400 枚くらい。1 時間当たり 100 枚くらい撮っているようだ。
2時間くらい歩いた時点でちょっとやばいなとなった。撮りすぎると編集が大変なんだよなと。。
あと、写真が多過ぎて文章が足りなくなる。
何回かに分けてアップするのは素材に困らないという意味ではよいのだが、季節感がなくなっていくのが気になる。
上の写真は絵面的には地味なのだが、手前の解像感と後ろのボケ具合は私の好みである。
全部きっちりピント合わせしたつもりだったのだが、半分はピントがあってなさすぎてボツになった。
勝率 50% というのは結構きびしい。
新しい性能の良いレンズばかり使っていると、自分が上手くなったように錯覚するが、たまにはオールドレンズで自分の実力を確認すべきかもしれない。
性能と言ってしまうと語弊があるだろうか。
オールドレンズの性能が悪いという意味ではなく、操作性の観点から自動で処理される部分を削ぎ落としていくと、自分がどれくらい写真を撮るということを理解しているかが分かる、という意味である。
で、今回も編集でモノクロに変換することを意識して撮っていたので、カラー 100 枚、モノクロ 100 枚といったところである。
明暗が明確に分かれるような写真は今までは避けてきたけど、これからはモノクロ変換することを考えて撮っていきたいと思う。
というか、普通に考えて、ISO 100, F8.0 で林の薄暗い場所で 1/800 で適切な露光が得られる訳はないので、そこで気付けという話なのであるが、疲れていたのだろうか、ちょっと写真を触ることから遠ざかり過ぎていたかもしれない。
そもそも、なぜこのレンズを買ったかと言えば、明るいレンズであるからで、 F1.8 開放で問題なく撮れるのならばそれが一番良いのである。
手ぶれ補正機能はしばらくずっと OFF で使っているので、シャッター速度が稼げるのはいいことである。
ISO 100, F1.8 で少々薄暗いところは 1/800、もう少しくらいところは 1/400 とか 1/200 、で撮れるので、まあ手振れに関しては余裕である。
ISO 100, F1.8 で太陽光が間接的に当たっているような場合は 1/3200, じりじり暑くなるような明るい場所は 1/6400 くらい、これくらい速い時のバシャッというシャッターの切れが気持ちいい。
画質に関してであるが、何となく明るいところで撮った写真にシャープさが無いような気がする。
輪郭に白い霞がかかったような場合もあるし、そもそもピントがずれている場合もある。
思うに、ファインダーを除いている時点で光がかなり散乱しているのが分かるくらいで、散乱自体による写りへの影響と、散乱があることによってピントが上手く合わせにくいという撮る側の影響が画質に及ぼされている気がする。
で、このような散乱が起きる理由としては、やはりレンズ表面のコーティングが関係しているのではないだろうか。
最新のレンズはフレアやゴーストが発生しにくいし、これがコーティング技術の進歩のおかげなのだろう。
フレアやゴーストは表現として使える場合もあるので、必ずしも悪いわけではないが、ピントを合わせやすくするという点においてはやはり重要である。
特に、今回は明るいところで撮っていると、色がガチャガチャしてピントの山が判断しずらいという場面が何度もあった。
一方で、暗いところで撮った写真の中には結構シャープだなというのが数点ある。
暗い場所の方が余計な散乱光がないので、ピントの山が掴みやすかったのだろう。
表現としてはフレアやゴーストを使いたいが、そのためにコーティングが無いレンズを使うとピントが合いにくくなり、ボツ写真が増える、なかなか悩ましい問題である。
そういう意味では、やはりオールドレンズは熟練者用ということになるだろうか。
フレアやゴーストが出る条件を把握しなければならないし、その条件下でもちゃんとピントを合わせなければならない。