比較的安価な日本製のパイプ用ガスライターを購入し、
だましだまし使い続けて 5 年ほど経った。
購入してすぐに火の調整が効かなくなり、
修理に出してもすぐにまた壊れるし、
自分でも分解してみたがいじれるようなところがない。
葉巻用のガスライターは安価でも丈夫なものがあるのだが、
ひっくり返すと火が消えてしまうので、やはりパイプ用の方が使い勝手が良い。
ダンヒルのライターは、なかなか手が出なかったのだが、
古いタイプならば中古品が手が届く価格帯のジャンク品として
出回っていることが分かったので、購入してみることにした。
あまり注意深く選ばなかったこともあり、届いてみるとガス漏れしていた。
YouTube に修理動画があったので、リペアキットを Amazon で購入し、
メンテナンスを行った。
2 回分の消耗品(o-リング、バネ、パッキン、等)と、
マイナスドライバー、ピンセットがついて 2,200 円程度とお手頃である。
分解してみると作りがしっかりしていると感じた。
裏側には、ガス注入口(中央)とガスが流れる管を挿入する部分(左上)
がある。
ガスの注入口は、外側の蓋をくるっと回して外してから、
更に内部に大きなマイナスドライバー等で外せる部品がある。
大きなマイナスドライバーがなかったので、ピンセットの後ろ側で外した。
この部品のゴムパッキンを交換する。
ガスが流れる管の蓋は、付属していた小さなマイナスドライバーで開け、
o-リングを交換した。
とても小さな部品で、o-リングを外したり取り付けたりするのに、
虫ピンを使うとやりやすい。
o-リングは案外柔らかいゴムになっている。
更に、同じ部品のパッキンを取り替えた。
交換前のものは、粉のように劣化していて、
針でほじくり出して綺麗に掃除した。
この部品の上には無くしてしまいそうな、弱々しいバネが入っていた。
上の部品の先に、ガスが流れる部品(下図)がある。
この部品は更に分解できるのだが、この時はよく分からず、
これ以上は分解しなかった。
o-リングとパッキンを交換したので、組み直した。
ガスが流れる管を入れる時は少し難しくて、
写真には映っていないが、ガス調整のネジを一番上まで回しておく。
仕組みがよく分からないのだが、これが最も火が大きくなる位置である。
この位置でないと、菅がうまく入らない。
穴を覗くと隙間の大きさが変わるのが分かる。
ガス漏れはなくなり、火がつくようになった。
直ったと思ったのだが、次の日に使ってみると、
またガス漏れを起こした。
もう一度、漏れの確認をする。
ガス注入部は問題ないようである。
ガスが流れる管の部分も外してみる。
恐らく部品交換したところは問題ないと思う。
ガスが流れる管の内部が汚れていると良くないようなので、
下の部品を更に分解した。
この部品が固くて、手で分解するのは無理であった。
万力にゴムを挟んで固定し、小さなペンチでテコの原理を使うようにして、
ようやく外すことができた。
内部の管はススや劣化したオイルで汚れていたので、
掃除をした。
内部の管の先に、恐らくガスの流れに関連する非常に小さなゴムが付いている。
交換部品で使用方法が分からなかった小さなゴムはここに使用するようである。
虫ピンを使って、古いゴムを取り外し、新しいものに取り替えた。
小さくて、付け替えがかなり難しい。
ゴムを外したところ。
ゴムをつけ直したところ。
これで、再び組み直したところ、漏れはなくなったのだが、
ガスが出なくなってしまった。
この後、蓋のピンを外して、着火時に回す部分を分解することにした。
蓋のピンは、腕時計の金属バンド調整用の道具を使用した。
プラスチックハンマーやポンチなどのセットで 1,000 円程度であった。
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ピンを外してから蓋を開けると、ダンパーのバネが勢いよく分解してくるので、
注意が必要である。
ダンパーの下のマイナスネジを 2 つ外すと、ユニットが分解できる。
着火に関係するためか、ここにもススが溜まっていたので、
綺麗に清掃する。
ダンパー部分のバネは強いので、組み直すのが難しかった。
組み付け後、ガス漏れはなさそうで、ガスの流れも直った。
仕組みを完全には理解できなかったが、
ススなどの汚れが残っている状態がよくないのかもしれない。
とりあえず、使用できる程度にはなったものの、火の大きさは安定していない。
ガスが流れる管のネジの締め付け具合で、ガスの流れ具合が微妙に変化する。
(いっぱいまで締めてしまうと、ガスが流れなくなる。)
様子を見ながら使用していく必要はあるが、やはりいいものだと思う。