"photobashiru" ...

写真を中心に、ほとばしってるものを。

Bar Show(2019. May)

初めて Bar の扉を開けたのが 2014年だったのだと思う。
Bar というと、行ったことのないうちは敷居の高いところで、
あの重い扉を開けるのに非常に勇気がいるのだが、
それを乗り越えられれば、その先には素晴らしい世界がある。
いろいろな Bar に行ってみると、雰囲気や自分との相性で、
比較的入りやすい Bar と入りにくい Bar というのができてくる。
今では抵抗なく入れるようになった Bar でも始めの頃は、
扉の前まで行ったものの、
今日はやっぱり帰ろうと入れずに終わったことが何度もある。
Bar にとって、
「扉」と「その奥に存在する空間の作り出す雰囲気」から感じられるある種の威圧感、
その空間に自分がシンクロできるかという不安、
それらが存在することは重要なことである。

最初は Web 上で気軽に入れそうな、
あまり人の多くなさそうなところを探して入ったのだと思う。
オーナーさんはお店には立たず、
雇われたバーテンダーさんが働くというタイプの店で、
ドリンクのメニューがあった。
初めての私は振る舞い方がよく分からず、
他にお客さんもいなかったので、何か話をしても良いのか、とか、
思案に暮れながら酒を飲んでいたのだが、
この時のバーテンダーの方は、
静かで控えめな印象だがどこか親しみやすい雰囲気もあるといった感じで、
何気なく話が始まった。
初めてというのもあってか、私は比較的好印象を持った。
しばらく話をしていると、カジュアルな格好の常連客らしい人が離れた席に座った。
Bar というのは席が離れていて、顔は暗くて見えなくても、
案外会話の内容は聞こえるものだ。
微かに耳に流れてくる会話を背景に、何か不穏な空気感、
(自分とは無関係の世界がそこには確かに存在するということから生まれた)疎外感、
のようなものを感じた。
Bar での会話は、ドリンクの準備、他のお客さんとの会話、グラスの洗浄、
オーダーのメモ、会計処理、などの合間に断片的に生じる。
「実は、私は今月でこの仕事を辞めるんです。」と告げられた。
初めて Bar を訪れたことによって私の中で生じた高揚感と、
その仕事に携わる人のぼんやりとした苦労のイメージが混ざり合って妙な心持だった。
ちょうどこの店を訪れたのが、Bar show 2014 の少し前で、
こういうイベントがあると教えてもらった。 

Bar show の入場料は前売りで 5,000 円、当日で 6,000円で、ウィスキーをはじめ、
いろいろな酒を試飲できる。
少しずつ飲んでいるつもりでも、最後には必ず泥酔に近い状態になってしまう。
Bar show 2014 には、ゲストでバーマンのチャールズ·シューマンが来ていて、
何かオーラがにじみ出ているような、あやしい魅力に溢れた人だった。
会場を歩いていると、突然目の前にこの人が現れ、
思わず握手をしてもらってる自分がいた。
最初の2年くらいは一人で参加していたが、もう行かなくてもいいかと思い始めた頃、
飲み仲間とでも言ったら良いのか、Bar Show に託けて会うようになった人がある。
そうして、昨年は参加しなかったものの、今年で 5 回目の参加となった。
イベントタイトルを見直してみると、一昨年までは WHISKY というワードが
タイトルに入っているのだが、昨年から少し雰囲気が変わっている。
今年は Cocktail & Music である。

 

「Tokyo International Bar Show + WHISKY LIVE Tokyo 2014」

「Tokyo International Bar Show + WHISKY EXPO JAPAN 2015」

「Tokyo International Bar Show + WHISKY EXPO JAPAN 2016」

「Tokyo International Bar Show + WHISKY EXPO JAPAN 2017」

「Tokyo International Bar Show 2018 ~Bar Mythology~」

「Tokyo International Bar Show 2019 ~Cocktail & Music~」

 

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Camera: PENTAX K-1, Lens: smc PENTAX-FA 1:1.8 31mm AL Limited

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Camera: PENTAX K-1, Lens: smc PENTAX-FA 1:1.8 31mm AL Limited

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Camera: PENTAX K-1, Lens: smc PENTAX-FA 1:1.8 31mm AL Limited

2018年度には『シューマンズ バー ブック』という映画が公開されて、
小さな劇場へ見に行ったのだが、この中に 2014 年の Bar Show のシーンも出ていた。
そして今年の Bar Show には、シューマンズ バー があった。

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Camera: PENTAX K-1, Lens: smc PENTAX-FA 1:1.8 31mm AL Limited

 

シューマンズ バー ブック

シューマンズ バー ブック

 

 

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Camera: PENTAX K-1, Lens: smc PENTAX-FA 1:1.8 31mm AL Limited

連れが vodka をやたらと飲み比べている人だったので、
今回は vodka について少し興味を持った。

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Camera: PENTAX K-1, Lens: smc PENTAX-FA 1:1.8 31mm AL Limited