小さい頃に訪れたことのある、一之釜と西沢渓谷を再訪することが、
今回の旅の主目的であった。
治郎兵衛荘の周りを歩いた時、
おぼろげながら記憶に残っている断片を再確認できたような気がした。
そして、昔歩きながら、
今見ている光景をどれだけ鮮明に記憶に留めておくことができるだろうか、
などと考え、できる限り風景を目に焼き付けようとしていた、
そんな記憶が思い出された。
そうすれば、いつかまたこの場所を訪れることができると考えていたのだろう。
一之釜の記憶は、かなりはっきりしていたことが分かったが、
それでも 20 年も経てば細かい部分は随分忘れてしまうものだということも分かった。
時期も良かったのかもしれないが、緑がみずみずしく感じる。
流れる水の透明度はかなり高く、いくつもの小さな滝が連続している。
そして、ポスターの写真によく使用されている七ツ釜五段の滝は、
写真で見ると小さな滝であるかのように錯覚して見えるが、
実際にはかなり大きい。
実際に見てみないと、そのサイズはなかなか実感できないだろう。
西沢渓谷を歩いてみると、いつかカメラを持ってもう一度訪れたいと、
昔考えていたような気がしてきた。
長いこと機会に恵まれなかったが、
なぜかふと再訪しようと思い立ったのだから不思議である。
PENTAX K-1 を持って来られたのはとても良かったと思う。
フルサイズの K-1 なのだが、レンズには実はまだ対応できておらず、
APS-C 用のレンズを使用して Crop で撮っている。
それでも今まで使用していた K-5 とは少し違う絵が出てくるように思う。
立体感が出ているような...。
K-3 は使用する機会がなかったが、これも大分進化していたようだし、
そのようなカメラ本体またはプログラムに関係する改良が影響しているのだろう。
沢の縁をずっと歩いていくようなコースになっているが、
これがひと段落すると急な階段があって、登りきると、
なだらかな山道が続く。
途中で注意して歩いていると、
トカゲが山道を横切っているのを見かけたりする。
一瞬の出来事だったので、
残念ながらカメラでとらえることはできなかった。
改めて歩いてみると、西沢渓谷の美しさは特別である。
今回歩いてみて分かったのだが、一回りすると結構ハードなコースである。
沢のそばの岩場は滑ったりする危険もあるので、
靴は登山靴の方が良いだろう。