2010 年の冬に初めてデジタル一眼を購入して以来、
旅行やイベントごとに気の向くままに写真を撮ってきた。
途中、ほとんど写真を撮らなかったブランクのような時期もあるものの、
気づけば 10 年も経っていた。
(フィルムカメラをさわっていた頃から数えると 12 年だが、
本当に集中して撮っていたのは案外 2 年くらいかもしれない。)
最近、ようやくカメラの基本的な使い方が身についてきたように思う。
初めの頃は、画角 · 被写界深度 · 露光時間 · 感度などの原理を
知識として理解はするが、カメラはボタンがたくさんあるし、
何も考えずに経験によってこれらをコントロールできるようになってきたのは、
本当に最近のことである。
昔に撮った写真を見返してみると、案外綺麗に撮れているなと感じることが多い。
構図とか被写体は、もともと自分が心地よいと思うものを撮っているわけだから、
そう変化する訳もないし、
よく撮れたなと思う写真もカメラの性能によるところが多いように思う。
要するに、こうすればこんな写真が撮れるだろうという、
撮影時の実感のようなものが増えて、
効率化するというのが結局は腕が上がることなのかもしれない。
この予想が良い意味で裏切られることがあって、
そんな時に良い写真が撮れたと思う。
そういう経験があるうちはまだ進歩する余地があるのかもしれない。
冬はポケットのある上着を着るので、
GR を入れて歩くにはちょうど良い季節である。
最近は外出時には常に GR を持ち歩いてスナップを撮ることが多くなった。
(ポケットに入れていたせいか、撮像素子にゴミが付いてしまった。
Web 上の情報を参考に自分で分解して掃除したら元通りになった。)
上の写真はトリミングしているが、Web上の画像ならば、
画質が気になることはないように思う。
右の葉の無い木の上方にある葉の塊はヤドリギだと思われる。
こういう時に望遠で撮りたいと思うことはよくある。
昔の写真を見返して綺麗に撮れている写真が多いと感じるのは、
Av モードを使っていたというのも理由の一つかもしれない。
露出がそこそこ適切に設定されるので、極端に失敗することが無い。
それを編集して露出を適切に修正すれば特に問題はなくなる。
上の写真は Mモードで撮影している。F2.8, 1/500 である。
どういうわけか色合いが印象的に出た。
F10, 1/125 だと下のような感じである。こちらは見たままの印象に近い。
上のような効果を意図的に出せるようになりたい。
GR は何と言っても軽いし、起動も速いのでスナップには良い。
My setting のダイヤルに自分のよく使う撮影条件を保存しておけば、
ポケットから取り出しながら写真に収めるまで、
トータル 1 秒程度でそれほど失敗のない写真を撮ることもできる。
画質もかなり良い。
だが、なぜだろう。GR だけあれば良いという風には思わない。
重量で言えば比べものにならないほど重いフルサイズ機の
「ファインダーを覗きながらシャッターを押すスタイル」
というのが自分には一番しっくりくる。
絵の中に情緒が、GR よりも深い空気感のようなものが、
感じられるように思うのは私の心理的な先入観によるものだろうか。
以下は、K-1 によるスナップである。