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K-3 III とオールドレンズ -No.5-(2022. Apr.)高校時代の思い出

前回に続いて、ロシアレンズ JUPITER-9 85mm と K-3 III の組み合わせ。

Camera: PENTAX K-3 III, Lens: JUPITER-9 85mm F2

Camera: PENTAX K-3 III, Lens: JUPITER-9 85mm F2

最近、やらないといけない事とかやりたい事がいろいろとありすぎて、あまりのんびり思考する時間もないのだが、車を運転している時になぜだが高校生の頃の同級生の顔がぱっと浮かんだ。

Camera: PENTAX K-3 III, Lens: JUPITER-9 85mm F2

Camera: PENTAX K-3 III, Lens: JUPITER-9 85mm F2

そこまで仲が良かった訳ではなかったと思う。なぜ急に顔が浮かんだのかは分からない。運転中の無意識の思考、あるいは運転中の景色と結び付けられる何かがあったのだろうか?

Camera: PENTAX K-3 III, Lens: JUPITER-9 85mm F2

Camera: PENTAX K-3 III, Lens: JUPITER-9 85mm F2

高校の頃はある程度、グループというか、つるんでる仲間みたいなのがあって、私も比較的仲良くしていた友人達がいたと思うが、いつも一緒にいるほどグループ内に溶け込むことはできなかった。恐らく自分に対する自信の無さとか、単純にどう接して良いか分からなかったり、自分らしいリアクションが取れない、とかそんな理由からだと思う。この年頃になるとある程度のキャラクターが定まってくるようで、周りの人もそれぞれの色が着き始めているのが目に見えて感じられたから、何もない自分にある種の焦燥感を感じていたのだと思う。

Camera: PENTAX K-3 III, Lens: JUPITER-9 85mm F2

Camera: PENTAX K-3 III, Lens: JUPITER-9 85mm F2

そんな訳で、周りの人からはある程度の距離を置いて生活していたのだが、やはり浮いていたのだろうと思う。基本的に私が通っていた高校の学生は、性格的にも穏やかな人が多かったので、そんな私に対しても皆温かく接してくれたように思う。

Camera: PENTAX K-3 III, Lens: JUPITER-9 85mm F2

Camera: PENTAX K-3 III, Lens: JUPITER-9 85mm F2

今にして思えば、気を使ってくれていたのだろうと思うのだが、ちょっとした時に、声をかけてくれたり、本当に性格の良い人達なのだなあ、と当時思っていた。タイプとしてはクラス長的な雰囲気の人達、私からみるとクラスの過半数の人がそのようなタイプの人達だったように思う。

Camera: PENTAX K-3 III, Lens: JUPITER-9 85mm F2

Camera: PENTAX K-3 III, Lens: JUPITER-9 85mm F2

修学旅行のグループを作る時なども、私などは何となくあぶれてしまうような感じで、また周りの人達に多少気を遣わせてしまった様に思う。そんな時でも、何気なく同じグループに入れてくれて、実際のところ誰とグループを組んでも良いと思っているような、そんな雰囲気がある。私自身もそう思っていたし、もしかしたら周りの人も同じだったのかもしれない。

Camera: PENTAX K-3 III, Lens: JUPITER-9 85mm F2

Camera: PENTAX K-3 III, Lens: JUPITER-9 85mm F2

その修学旅行か何かのイベントで、焼き物の器とか湯のみなどを手捻りで作ることがあった。その際、いくつかのグループでその体験をしていて、別のグループの人だったと思うのだが、私が作った湯のみに対して何か反応してくれたのだった。その人がふと顔を思い出した人なのだが、その時、いつもより熱を込めて反応してくれていた様に思う。

Camera: PENTAX K-3 III, Lens: JUPITER-9 85mm F2

Camera: PENTAX K-3 III, Lens: JUPITER-9 85mm F2

自分では、そこまで上手く作れたとは思っていなかったのだが、私が作ったものと彼の感性の間で何か繋がるものがあったのかもしれない。そんな彼に対しても、私はどう反応して良いのか分からずに、薄ら笑いを浮かべるくらいしかできなかったと思う。

Camera: PENTAX K-3 III, Lens: JUPITER-9 85mm F2

Camera: PENTAX K-3 III, Lens: JUPITER-9 85mm F2

そんな場面を思い出して、あの時今の自分だったら何か別の反応ができただろうか、などと考えてみたが、やはり同じような反応しかできないかもしれないと思った。当時、他人への好意を伝える術が私に全くなかったのと同様、彼もまた、まだまだ拙い方法しかなかったのだと思う。しかし、実際それで良いのだと思う。今でも私はその点においては特に進歩していないし、その方がむしろ伝わることがあるかもしれない。

Camera: PENTAX K-3 III, Lens: JUPITER-9 85mm F2

Camera: PENTAX K-3 III, Lens: JUPITER-9 85mm F2

そんな不器用なやりとり、それがふと思い出されて懐かしくなった。その後も、その彼と特別に仲良くなった訳ではない。それは完全に私のコミュニケーション能力の低さが理由なのだろう。今の私だったら、もう少し仲良くなったりしたのだろうか?などと、妄想が一瞬の内に広がった。

Camera: PENTAX K-3 III, Lens: JUPITER-9 85mm F2

車の運転中の数分のうちに不意に広がった世界。

今回はこれを拾い上げることができた。