"photobashiru" ...

写真を中心に、ほとばしってるものを。

レンズ(焦点距離と画角、被写界深度)

一眼レフカメラを購入し、最初にどのようなレンズを選ぶかは迷うところだと思う。
私の場合、恐らく多くの人がそうであるように、ズームレンズから始めた。
APS-C 用のズームレンズ 18 – 135 mm F 3.5(広角側)– 5.6(望遠側)
(35 mm 判に換算で 28 – 207 mm)である。

ペンタックスのレンズには、「ボディ内 AF」 と言って、
ボディ内からのネジの回転をレンズ内の歯車に伝えるような機構の
ギュイーンとうるさいレンズが多い。
そんな中で、このレンズは「クイックシフトオートフォーカス」という機構で、
レンズ内のモーターが回って、AF も比較的速いし、うるさくない。
私が持っているペンタックスの他のレンズは、
全てボディ内 AF だということに最近気付いてしまった。
ズームレンズとしてはそこそこ明るいレンズであるし、
写りも綺麗で良いレンズだと思う。


全ての焦点距離にわたって F 2.8 であるようなズームレンズは、
非常に高性能であるから価格も数十万円と非常に高価になる。
F 2.8 の広角 · 標準 · 望遠の 3 本のズームレンズを全て揃えると、
明るいレンズなので色々な状況に対応できるし、全ての画角の絵を撮れるので、
麻雀の役に例えて俗に大三元レンズと呼ばれたりするようである。
(F 4 だと小三元レンズだとか。)

ズームレンズは色々な画角の絵が撮れるので、初めは便利だと思うが、
最近の私はカメラを持って出かける時に
ズームレンズを使うことはほぼ無くなった。
もはや単焦点レンズ主義者と言っても良いくらいで、
解放 F 値(絞りが解放の時のレンズの明るさ、数値が小さいほど明るい)
の小さい、性能の良いレンズから出てくる絵のクオリティを知ってしまうと、
ズームレンズには戻れなくなる。

その後、初めての単焦点レンズとして 100 mm Macro を購入した。
このレンズとの出会いは、
私が本当の意味でカメラにのめり込むきっかけとなった
と言って良いかもしれない。
レンズが変わるとまるで違うカメラになったかのような感動があるが、
特にマクロレンズはそれが顕著である。
私の場合、カメラに関して言えば、初めて 100 mm Macro を使った時と、
K-r から K-5 に変えた時、これらの感動は今でも忘れられない。

K-5 は一眼レフの割には小さめで、
40 mm のビスケットレンズをつけると余計に小さく見えるので、
人を撮る時は圧迫感が無くて良いかもしれない。

私は特にマクロレンズが好きで、 35 mm Macro は 100 mm Macro と共に
一番よく使ったと思う。

超広角の 15 mm は実はそこまで使っていない。
F4 と暗いし、普段使いには画角が少し難しい。

 

f:id:photobashiru:20191219043416j:plain

Camera: PENTAX K-r, Lens: smc PENTAX-D FA MACRO 100mm F2.8 WR

• フルサイズ用 100 mm Macro F 2.8

 

f:id:photobashiru:20191219043936j:plain

Camera: PENTAX K-5, Lens: smc PENTAX-DA 1:2.8 40mm XS

APS-C 用 40 mm F 2.8(35 mm 判に換算で 61 mm)

 

f:id:photobashiru:20191219045203j:plain

Camera: PENTAX K-5, Lens: HD PENTAX-DA 1:2.8 35mm Macro Limited

APS-C 用 35 mm Macro F 2.8(35 mm 判に換算で 54 mm)

 

f:id:photobashiru:20191219054336j:plain

Camera: PENTAX K-5, Lens: HD PENTAX-DA 1:4 15mm ED AL Limited

APS-C 用 15 mm F 4(35 mm 判に換算で 23 mm)

 

APS-C と 35 mm 判(フルサイズ)の焦点距離の換算は、混乱してくるが、
ペンタックスの場合 、
APS-C 用に設計されたレンズの焦点距離を 1.53 倍すると、

フルサイズにおける焦点距離になる。

焦点距離という言葉自体は光学の専門用語(レンズの設計上の用語)なので、
ユーザーとしてはその数値自体に特別な意味はないのだが、
重要なのは「画角(どれくらいの範囲が絵に映るか)」
被写界深度の深さ(ピントが合う範囲、浅いと範囲が狭く背景がボケやすい)」
である。
明確な区切りがあるわけではないが、以下に示すのが、
35 mm 判(フルサイズ)における焦点距離と画角 · 被写界深度の関係になる。

• 24 mm 以下(超広角、広い範囲が映る、被写界深度が深い)
• 25 – 35 mm(広角)
• 40 – 60 mm(標準)
• 70 – 300 mm(望遠)
• 400 mm 以上(超望遠、狭い範囲が映る、被写界深度が浅い)

私自身、ズームレンズを使っていた頃は、
焦点距離と画角の関係は意識することがなかった。
単焦点レンズを使うと、体感としてこれらの関係がつかめてくる。
ズームレンズは焦点距離を変えられるという便利さの反面、
使用されるレンズの枚数が多く複雑な構造になるので、
開放F値が大きく(暗く)なる傾向がある。