最近、映画『空の青さを知る人よ』の公開に先立ってのことだろう、
土曜日の深夜にアニメ『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない』
が放映されていた。
あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。 - Wikipedia
僕らが子供の頃、「超サイヤ人」とか、
修飾語の前に「超」をつけて「超〇〇だね。」なんて、
やたらめったら「超」という言葉を乱用していたけれど、
挙げ句の果てには、
「超力水」なんていう訳の分からない清涼飲料水が売られていたりもした。
『あの花』に出てくる「超平和バスターズ」なんていう名前も、物語の内容も、
僕らより少し下の世代が最近よく使う「エモい」なんていう言葉を借りれば、
「超エモいアニメだな」と言ったところか。
『あの花』の舞台は秩父で、武甲山(ぶこうさん)も何度か描かれていた。
羊山公園(ひつじやまこうえん)は武甲山の近くにあって、
見晴らし台からは町並みを見渡すことができる。
武甲山に登ってみようと思うが、どこから登れば良いのか分からなかったので、
「武甲山資料館」で尋ねることにした。
羊山公園の駐車場から少し歩いたところに資料館はあって、
ちょっとした展示がある。
ここで、武甲山における石灰岩採掘の手順を知ることができた。
山に穴を開けて爆薬を仕込み、発破させた後、ダンプで石灰岩を運び、
処理施設に通じる穴に放り投げてから、さらに細かく粉砕する。
それをベルトコンベヤーでさらに近くの施設に運んで処理したのち、
出荷されるそうである。
この採掘によって、山容は著しく変化したということだが、
灰色の岩がむき出しの段々になった姿も、これはこれで印象的な眺めである。
299号線を進んで「生川入口」という信号で曲がりしばらく走ると、
細い道になる。さらに、進んでいくと「一の鳥居(生川起点)」というところに着き、
車30台分くらいの駐車場がある。そこから片道2時間くらいの登山になる。
準備不足で、靴などちゃんとした装備をして来なかったので、
とりあえず登れる所まで行ってみることにした。
不動の滝までは20分程度で、ここまでは比較的登りやすい。
ここから先は、普通の山道なので、普段の靴ではやや登りにくくなる。
大杉の広場までは70分程度、軽いハイキングならここまでで十分かもしれない。
その先は本格的な山道になり、細かい石があって滑りやすくなるので、
少しだけ進んで登るのを諦めることにした。
気がつくと、誰もいない森の中で自分だけという状況に不安やら清々しいやら、
こういう瞬間を味わうために時々無性に山に登りたくなるのかもしれない。
しばらくすると、熊よけのベルがカラカラとなる音が近づいてきた。
すれ違うと、登り始めた時に山を降りてきた人だった。
トレーニングだろうか、何度も山を登り降りしているためか、
足元が泥で少し汚れている。
山を降りていると、ヒキガエルがいた。
途中、不覚にも足を滑らせて一度転んでしまったが、
無事に下山した。
次回は、熊除けのベルと登山靴を準備して登ることにしよう。