子供の頃、通っていた絵画クラブの先生が熊本の出身だそうで、
阿蘇山の話をよく聞いた覚えがある。
今思えば、そのような話を聞きながら想像したりしていたことが、
今の自分にとっての核のようなものを形成したような気がする。
関東に住んでいると、九州を訪れるのはなかなか大変なのだが、
比較的ゆっくりとできたのは今回が初めてであった。
「大観峰」からの眺望は、雄大で素晴らしい。
阿蘇市を眺めることができ、水田の緑が美しい。
あいにく少し曇ってはいるが、ところどころ光が差しているのもまた良い。
山を降りてからは、「いまきん食堂」であか牛丼を食べるという定番コースで
腹ごしらえをし、阿蘇山へ向かう。
阿蘇山は、高岳(たかだけ、1592 m)· 中岳(なかだけ、1506 m)· 根子岳(ねこ
だけ、1433 m)· 烏帽子岳(えぼしだけ、1337 m)· 杵島岳(きしまだけ、1326 m)を
中心とする火山群で、これらの山を阿蘇五岳(あそごがく)と言う。そして、それらを
大規模なカルデラが取り囲んでいる。
烏帽子岳の麓には直径 1 km にも及ぶ草原が広がり、草を食む馬が見える。
その後に寄った「月廻り公園」は温泉やパークゴルフもあるようだが、
景色を見るだけでも十分な価値がある。いくつもの尖頭を持つ山が根子岳である。
白川水源では、とても透明度の高い湧水が見られる。
帰る途中で熊本城に寄ると、ちょうど祭りをしていた。